オープンソースWebサービス提供ビジネス
Webアプリは、Desktopアプリのように配布するケースと、自らがWebアプリを運用してサービスを提供するケースが考えられます。前者を「Webアプリ配布」、後者を「Webサービス提供」と表現することにします。
Windowsタイプ
さて、プロプライエタリなDesktopアプリは、「それ自体の使用権を販売する」というビジネスモデルで成り立って来ました。最近は「ユーザコミュニティを醸成し、有償サポートや書籍販売など」というビジネスモデルもメジャーになってきているかもしれませんが、未だ主たるビジネスは販売なんじゃないかな。
サイボウズOfficeタイプ
そして、プロプライエタリなWebアプリ配布。これもMicrosoft型と同じビジネスモデルが成立します。プロプライエタリな使用権販売ビジネスでは、DesktopもWebも差はありません。
Googleタイプ
次に、プロプライエタリなWebサービス提供というのは、サービス自体を販売する、つまり「使用料を取る」というモデルがあり得ますが、成り立たせるのが容易ではない。というわけで主になっているのは「コミュニティを醸成し、ユーザのアテンションを広告主に売る」というモデル。
Linuxタイプ
そしてオープンなDesktopアプリは、「ユーザコミュニティを醸成し、有償サポートや書籍販売など」のビジネスモデルを中心に据えています。使用権販売はできませんので。
??タイプ
さて。今まで見た事がないのだがオープンなWebサービス提供というものを考えてみよう。実は、「今まで見た事がない」が故に、個人的に結構興味があるパターンです。オープンなWebサービス提供って、実はオモシロイんじゃね? なんて事を考えてます。
既にあったりして。てへっ。
まとめ
ソフトウェアに関するビジネスモデルは、大きく下記の4つがあると思います*1。
- 使用・利用権:そのプログラムを使用・利用する権利を販売するビジネスモデル。
- サポート:有償サポートや関連書籍販売などのビジネスモデル。
- アテンション:ユーザのアテンションを広告主に販売するビジネスモデル。
そこで、各々のタイプのビジネスモデル可能性を考えてみます。
使用・利用権 | サポート | アテンション | |
---|---|---|---|
Windows・サイボウズOfficeタイプ | ◎ | ○ | △ |
Googleタイプ | △ | ○ | ◎ |
Linux・XOOPSタイプ | × | ◎ | △ |
??タイプ | × | △ | △ |
- 凡例
- ◎:主たるビジネスモデル
- ○:売ってる場合もある
- △:情勢的に困難 or ハイリスク
- ×:不可能
……いつの間にか、ライセンス研究からビジネスモデル研究に視点がシフトしていることに気づいた。いや、「オープンなWebサービス提供」って、(見たこと)ねぇなぁ、と思って。うん。次から軌道修正する(笑)
*1:他にもあったらご指摘下さい